All About Oscilloscopes

オシロスコープ(電子計測器)と関連の話題

オシロスコープの性能(2)オシロスコープの種類(アナログとデジタル)

オシロスコープの種類は大きく分けて

があります。

デジタル・オシロスコープは、A/Dコンバータ(analog-to-digital converter)とメモリを中心に構成されていて、A/Dコンバータによって入力信号(アナログ量)をデジタル・データに変換してメモリに蓄積する方式です。

アナログ・オシロスコープは入力から表示までA/Dコンバータを介さずに、アナログ回路によって処理します。表示にはCRT(cathode ray tube)が使われます。CRTは真空管です。

アナログ・オシロスコープはすべてがアナログ回路で処理されていることからリアルタイム性に優れ、信号の動きを目視で観測しやすい点が特長です。ただし、高周波信号に対応するには高性能なCRTが必要なため高額になります。また観測結果の活用(記録や結果の加工)や自動化もアナログ・オシロスコープでは困難です。このような理由から、現在ではデジタル・オシロスコープが主流になっています。

もっとも、デジタル・オシロスコープの内部はA/Dコンバータまでの経路はアナログ回路ですし、クロック回路やトリガ回路など、しっかりとしたアナログ技術が必要です。この意味では、デジタル・オシロスコープといえどもアナログ技術の重要性に変わりはありません。